FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)
FMEA(潜在的故障モード影響解析)は、ISO/TS16949におけるコアツールの1つで、商品設計及び工程設計に
関する問題を故障モードに基づいて摘出し、設計段階で使用時に発生する問題を明らかにすることを目的とした
手法です。商品設計を対象に実施する設計FMEAと工程設計を対象に実施する工程FMEAがあります。
(1)設計FMEA(設計故障モード影響解析:Design FMEA)
製品設計時点での潜在的な故障を予測・摘出し、発生する確率や発生した場合の大きさを評価・採点する
ことで設計見直しの判断を行い、設計段階で予防処置を行うことで潜在的な故障確率を低減します。
(2)工程FMEA(工程故障モード影響解析:Process FMEA)
製造工程における故障発生の要因について、発生する確率や発生した場合の大きさを評価・採点すること
で、改善すべき要因を解消することで故障発生を抑制します。
(3)FMEAの評価方法
FMEAの特徴として、数値化することで客観的に評価することがあります。評価は各故障発生の要因に
ついて、多方面から評価し総合判定を行います。
評価例
1)発生の可能性
発生する頻度を評価します。例えば10年に1回の場合は評価点が低く、1週間に1回の可能性が有る
場合は高くなります。
2)重大性
発生した場合に、顧客での影響度を評価します。重大事故を引き起こすは評価点が高く、バラツキの範囲で
収まるものは低くなります。
3)検知度
発生した場合に、検知可能かを評価します。発生時に直ぐに発見できる場合は評価点が低く、流出の可能
性があるものは、評価点が高くなります。
4)評価方法
発生の可能性×重大性×検知度で評価することが一般的です。対応が必要な評価点を決めておく必要が有り
ます。対応が必要な要因については対策実施後の評価を行い対策不要な評価点であることを確認します。