チエフル経営研究所はものづくり企業を専門としてコンサルティングします。

１．生産計画

　（１）生産計画
　　　 「生産量と生産時期に関する計画」のことであり、需要予測に対して、人、設備、資金の制約から需要を調整
　　 　して計画されます。生産計画より、予算配分が行われます。生産計画は、計画期間により、大日程⇒中日程⇒
　　 　小日程の順に調整されます。
　　　１）大日程：半年から1年に関する生産活動の方向づけがおこなわれる。予算に利用される。
　　　２）中日程：1〜3ヶ月間の生産計画。4半期の予測や月次計画に利用される。
　　　３）小日程：1日〜１週間の生産計画。課やグループレベルで管理される。
　（２）目的生産計画
　　　 　目的により次の計画があります。
　　　１）工数計画：生産計画に必要な工数を、工程別あるいは部品別に計画すること。
　　　２）負荷計画：工程が保有する実際の「生産能力」と計画上必要とされる「生産能力」を比較し、必要に応じて
　　　　　　　　　　 計画を修正すること。
　　　３）資材計画：（MRP：Material Requirement Planning）生産計画に必要な資材を、材料や部品毎に計画する
　　　　　　　　　　 こと。
　　　４）外注計画：自社でできない加工や負荷計画で生産能力を超える加工を外注にて加工する計画すること。

２．生産方式

　（１）代表的な生産方式
　　　 　生産ロットや品種の数により、次の様な生産方式が採用されます。
　　　１）ライン生産方式
　　　　　大量生産を行う工場で製品の組み立て工程、作業員の配置を一連化（ライン化）させ、ベルトコンベアなど
　　　　　で連続して加工していく方式。少品種多量生産に対応。
　　　２）ロット生産方式
　　　　　生産単位をある数量にまとめ、ロットにして生産する方式。中品種中量生産に対応。
　　　３）個別生産方式
　　　　　注文に応じた個別の生産方式。オーダーメードに対応。
　　　４）セル生産方式
　　　　　1人、または少数の作業者チームで製品の組み立て工程を完成させる方式。多品種小量生産に対応。
　（２）流し方による生産方式
　　　 　商品の流し方により、次の方式が有ります。
　　　１）プッシュ方式
　　　　　製造資源が利用可能となり、必要な資材がそろったら生産を開始する方式。人や設備の稼働率向上を目指
　　　　　す。ところてん式とも呼ばれています。
　　　２）プル方式
　　　　　後工程からの要求にしたがい、必要なときに必要な量だけ生産する方式。在庫削減やリードタイムの短縮を
　　　　　目指す。
　（３）個別の生産方式
　　　 　個別の生産方式として次の方式があります。
　　　１）トヨタ生産方式/ＴＰＳ
　　　　　自”働”化とJIT（ジャスト・イン・タイム）方式を核とした生産思想。大野耐一氏により体系化された。
　　　２）リーン生産方式
　　　　　リーン（lean）とは贅肉の無いという意味で、ムダの無い生産方式を示している。ＴＰＳの”ムダ”に注目
　　　　　して体系化された生産方式。
　　　３）ＤＢＲ方式
　　　　　ＴＯＣ理論による生産方式。ボトルネック工程の生産スピードと生産着手のタイミングを同期さることで
　　　　　在庫削減とリードタイムの短縮を図る。
　
　　当研究所では、ロット生産方式では、汎用的で採用しやすく効果が大きいＤＢＲ方式の導入を最優先に考えていま
　す。ＤＢＲ方式では、ボトルネック工程までをプル方式でボトルネック工程以降はプッシュ方式を採用します